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マラソン大会後の過ごし方 初心者~中級者 アフターケアの重要性

マラソン大会後、どのような過ごし方をされていますか?

身体が悲鳴を上げていて、歩くのもままならない、あるいは階段などの段差を降りる時に後ろ向きじゃないと脚に力が入らなくて降りられないといった方もいらっしゃるのではないでしょうか?

疲労度は、個人や競技の種目によって違いはあると思いますが、ここではフルマラソン後の疲れが溜まっている時の過ごし方といった内容で紹介していきたいと思います。

フルマラソンの大会後、初級者〜中級者のランナーさんの中には大会後2〜3日は身体がまだ痛かったり疲労が抜けないといった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

42.195kmの旅路は慣れない方には、いや、慣れた方でも楽ではないですからね。自分の身体にムチ打って、精神的にも辛い思いをしながらも駆け抜けたその時間と距離に身体も反応を示します。

とにかくまずは休みましょう!

2週間〜4週間はゆっくりと身体も心も休ませて、頑張った自分の身体を労わってあげましょう!

自分が感じているより疲労は根深く残っています。

大会直後、元気な方でも2〜3週間後などに内側からの疲労が出てくることがあります。体調の変化を観察して無理のないように過ごすことが大切です。

この流れを知らないと、忘れた頃に突然襲ってくる身体のだるさに「何かの病気かな?」と心配される方もいらっしゃると思いますので、知っておくだけでも少し気持ちが楽になるかもしれません。

走歴、練習の頻度や強度、もともと持っている体力面など、さまざまな要因により疲労度や過ごし方は変わってくるのです。

ここでは一般的に言われていることと、私なりの経験からお伝えしたいと思います。

休む期間と疲労の流れ

少なくても2週間〜1ヶ月はゆっくり過ごしましょう。

とてもわかりやすい例をあげますと、『走った距離×1.6km』が疲労回復にあてる時間と言われます。

ですので、フルマラソンの大会後は約26日間といったことになります。

もちろん、走歴などにより簡単に成立しない例ではありますが、初心者のランナーの方の目安にはなるかと思います。

楽しく完走できた方もいらっしゃるでしょうし、もう2度と走りたくないと思われた方も少なくないと思いますが、いずれにせよ、まずは筋疲労、内臓疲労、精神的な疲労この3つを回復させることが大切です。

・大会当日〜1週間で表向きな筋疲労を回復させましょう。いわゆる筋肉痛といったわかりやすい疲労です。

1週間で筋肉は回復するらしいのですが、筋力は回復しないという研究結果も出ているそうです。断裂した筋繊維は回復するが、それをコントロールする神経経路までは戻ってない。そのようなニュアンスです。

・1〜2週間目、それまで筋肉痛によって隠れていた内側の筋疲労が出てきて身体がだるいと感じたりすることがありますので、やはり継続して身体を労わってあげましょう。

・2〜3週間目、この辺りで内臓疲労を感じることがあります。筋疲労が取れて楽になってきた辺りから感じ始め、なんとなく食欲がわかないななどを感じたりもします。

・3〜4週間目、ここまでくると肉体的な疲労も内臓疲労も抜けてくることで、精神的なも前向きに楽になってきます。2度と走りたくないと感じた方もこの辺りまで回復してくると、なんとなくまた走ってみたいなと感じるようになってきたりもします。

心身共に疲労が抜け、困難を乗り越えて達成できた自分を少し誇らしく思えて、次はあの日の自分を越えてみたいなと感じたりします。

これがマラソンランナーへと変わって行く道です。

「楽しかった」と終わった方よりも2度と走りたくないと思ったからこそここにハマったりもしますね。負けず嫌いな方や、真面目な方、自分と向き合っている方こそこれに当てはまる人が多いように感じます。

もちろん、「楽しかった」と終われた方はもっと楽しみが増えるかもしれませんね。

上記のような事柄の全てが万人に共通するわけではありませんが、私も体験したこと、書籍によるものや一般的に聞かれるようなことを参考にしたマラソン大会後の身体と精神的な変化、疲労の流れになります。

休むとは

「休む」と聞くと、ゆっくり身体を休める。という考え方が一般的だと思いますが、それを「消極的休養(パッシブレスト)」と言います。

反対に、聞き慣れない言葉かもしれませんが「積極的休養(アクティブレスト)」と言う、疲れているからこそ身体を軽く動かして、血液の循環をよくし、老廃物を排出させるという休み方があります。

それぞれの方法を知り、自身の体調を観察しながらバランスよく取り入れて行くとよいでしょう。

休養の効果

私たち一般市民ランナーはマラソン大会後、疲労回復のために1週間仕事を休みます。と言うことはなかなかできませんよね。

マラソン大会後の疲労は、自覚できている症状は問題ないのですが、感じていない内臓疲労や後から湧き出てくるような疲労に対しての免疫がないと、忘れた頃に襲ってくる疲労を知らずに肉体的、精神的にも気分も重くなってしまうことがあります。

そうなると仕事にも支障が出てきてしまいかねないという恐れがあります。

これらを認知し、後から襲ってくる疲労の軽減をしたり、理解することで何かの病気なのではないかなどという余計な心配をすることもなく、余計な心のストレスを取り除き、むしろこんな時だからこそ、軽くジョギングに行こうなどと言う発想も出てくるかもしれません。

自分の状態を知り効果的な休み方をすることで、心身共にリフレッシュさせ、また一つ新たな目標へと繋がる活力を生み出すことができます。

消極的休養(パッシブレスト)

身体を動かさずにゆっくりと休み、睡眠や入浴などといった手段で、肉体的な疲労の回復を目的とする静的な休養方法です。

わかりやすいのが、本当に何もしない、あるいは温泉旅行などに行ってゆっくり休むということですね。

甘いものや、お酒などを我慢していた方はここぞとばかりに食べる日を作っても良いでしょう(過剰な暴飲暴食は気をつけて)。

例)睡眠、横になる、入浴など

積極的休養(アクティブレスト)

疲労時に軽い運動をすることで、血液の循環を改善し、疲労物質の排出を促すといった休養方法です。

時と場合にもよりますが、身体を動かさずにじっとしているよりも軽い運動を取り入れることで疲労回復の効果を高めてくれることがわかっています。

例)ウォーキング、軽いジョギング、ストレッチング、ランニング以外のスポーツ

精神的休養

目標が達成できて、気分が良い人には必要ないかもしれません。しかし、そうではなく何らかの理由により、ネガティブな感情を持ってしまった方は、肉体面だけでなく精神的にもリフレッシュするすることが大切です。

違うスポーツや、普段あまりやらないことにチャレンジしてみる。映画鑑賞や美術館に行ってみる。など、違う世界に触れて、感性に前向きな刺激を与えることも気分転換になってリフレッシュできるでしょう。

例)心や脳の気分転換(趣味、旅行、スポーツ観戦、映画・美術鑑賞など)

休み方

何もせずにいると筋力も体力も低下してしまいますので、ランニングを続ける目的のある方は、アクティブレストを多めに取り入れていく休養の取り方をお勧めします。

4週間後に練習を再開するために、負荷の高い練習を入れるというわけではなく、軽いジョギングなどをすることで筋力低下を防いだり、心筋の低下を防いだりして練習再開の際にスムーズに入れるように準備するのが良いでしょう。

いわゆる「つなぎ」の練習になります。

「つなぎ」:ポイント練習とポイント練習の間に疲労を抜くジョギングや、体調を整えるために負荷の低い練習をしてポイント練習とポイント練習を良い状態で「つなぐ」という練習です。

次の大会が控えている方や、走ることが習慣化している方は大会の次の日からジョギングやすぐに普段通りポイント練習を再開するという方もいますが、まだ自分の身体の管理が万全でないという方は、見えない疲労を回復してあげることを第一に考えてあげましょう。

ちなみに、大迫傑選手も狙った大会後は1ヶ月ほど休むOFFの期間を設けると言っています(ジョギングは続けるようです)。

ONとOFFの切り替えはランニングのみならず、仕事などでも大切ですよね。

上記のことから、1週目は心身のリラックスにあて、2週目から少しずつウォーキングから開始し、3周目にはゆっくりジョギング、4週目は次週に向けて少し早めや、長めのジョギングを入れていくのが良いでしょう。

私個人の体感ですと、疲労はだいたい2週間後にピークがきます。意外と大会後1週目は身体が動いたりするのですが、10日後くらいから、ドスンと身体が重くなってきます。

この辺は個人差があると思いますので、常に自分の身体と語り合いながら様子を見ていきましょう。

言わば、自分の体調の変化を知ることも練習の一つですので、ランニングを続けられる方は、軽いジョギングなどを通して、自分の体調の変化を知ることで次の大会後の過ごし方がわかってくると思いますので、観察するのが良いでしょう。

練習というのは走ることだけが練習ではなく、都度自身の体調の変化を感じ取り、その時にあった行動やトレーニングを行えるようになることも練習の一つと言えるでしょう。

中級者のランナーでマラソンに慣れ始めた方や、連戦を繰り返している方も知らず知らずに蓄積してしまった疲労によって、故障をしてしまう前に大会後のランオフの期間を設けてみてはいかがでしょうか。

故障せず、練習を継続できることが、速くなる1番の近道だと思います。

「休む」という恐怖を乗り越えて、継続した練習を重ねられるようにしたいですね。メリハリは大切です。

まとめ

練習強度、経験や目的などによって大会後の過ごし方、もっと言ってしまえば大会への望み方が異なってくるとは思いますが、少なからず42.195kmという距離を頑張って走りきった身体にも、心にも疲労は残ります。

特に目標とされていた大会でしたら、何ヶ月も前から練習を重ねた疲労と心的ストレス、大会当日を走りきったことによる安心感や、開放感からくる気の緩みなどで、想像していた以上の疲労感に襲われることになるかと思います。

パッシブレストとアクティブレストをうまく使い分け、心身ともに一度リフレッシュさせ、頑張ってきた自分を労ってあげましょう。

次へのスタートを切るために、すっきりした状態を作り出しあげることが大切です。

新たな一歩と、輝く自分の未来のために!




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